AMIT2016 展示風景

EXHIBITION展示

鳴川肇《Paper Dome Oct 9》(2016)

プラネタリウムを映し出すドームとして設計された作品です。レーザーカッターで切りだされたダンボールのパーツを組み合わせて作られ2種類のユニットにそれぞれ正像と鏡像があり、合計4種類のユニットと土台のパーツを組み合わせることで、自立するドームとなります。内部は大人が入れる高さがあります。

《Paper Dome Oct 9》(2016)
ペーパードームOCTA-96(写真撮影提供:安友康博/株式会社ニュートンプレス)
Paper dome OCTA-96 (photograph taken by : Yasuhiro Yasutomo, provided by Newton Press)

鳴川肇

鳴川肇Hajime Narukawa
慶応大学環境情報学部政策・メディア研究科准教授。1997年,東京藝術大学美術専攻科、1999年,The Berlage Institute Amsterdam修了、2001年,VMX Architects勤務。2003年,佐々木構造計画研究所勤務。2009年,オーサグラフ(株)設立。ICC「オープン・スペース 2009」において、独自開発した投影図法を公開。2011年、日本科学未来館,大型デジタル地球儀(ジオコスモス),世界地図アーカイブ(ジオパレット),インタラクティブ地図展示(ジオスコープ)設計協力、同年東京都写真美術館「世界史地図4700」出展。専門領域は美術製作、建築デザイン、構造計画、世界地図図法、透視図法の開発。世界地図図法 [オーサグラフ世界地図]で2016年グッドデザイン大賞受賞。日本科学未来館アドバイザー。

ひらのりょう《ホリデイ》(2011)《河童の腕》(2009)

パラレルワールドのようなSF的でありながらノスタルジーを感じさせる不思議なアニメーション作品で今最も注目を集める映像作家、ひらのりょう。第17回学生CGコンテストで最優秀賞を受賞した「ホリデイ」と、「河童の腕」の2作品を上映します。

《ホリデイ》(2011/カラー/14分16秒)
《ホリデイ》(2011/カラー/14分16秒)
《河童の腕》(2009/カラー/6分)
《河童の腕》(2009/カラー/6分)

ひらのりょう

ひらのりょうRyo Hirano
映像、アニメーション作家。1988年埼玉県春日部市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科卒業。FOGHORN所属。産み出す作品はポップでディープでビザール。文化人類学やフォークロアからサブカルチャーまで、自らの貪欲な触覚の導くままにモチーフを定め作品化を続ける。その発表形態もアニメーション、イラスト、マンガ、紙芝居、VJ、音楽、と多岐に渡り周囲を混乱させるが、その視点は常に身近な生活に根ざしており、ロマンスや人外の者が好物。初の漫画単行本「ファンタスティックワールド①」(リイド社トーチコミックス)絶賛発売中。GIF漫画「とびだせ!ミラーボールちゃん(CREM)」「ワラシちゃん占い(casabrutus.com)」連載中。

三原聡一郎《空白のプロジェクト#3 – 大宇宙(うちゅう)の片隅》(2016)

床上の苔玉は、時折ころり、と動き、生きているような不思議な「気配」さえ感じさせます。砂や土に棲息する微生物で発電する微生物燃料電池(MFC)の技術が成熟した時代の芸術を構想し、苔玉が生む電気で気配を成立させる目標のため、発電とエネルギーの体験方法を試行錯誤した作品です。

《空白のプロジェクト#3 – 大宇宙(うちゅう)の片隅》(2016)
《空白のプロジェクト#3 – 大宇宙(うちゅう)の片隅》(2016)

三原聡一郎

三原聡一郎Soichiro Mihara
アーティスト。音、泡、放射線、虹、微生物、苔、電子など多様なメディアを用いて、世界に対して開かれたシステムを芸術として提示。2011年より、テクノロジーと社会の関係性を考察するために空白をテーマにした芸術を国内外で展開中。目下、生命とエネルギーを等価に扱う微生物燃料電池と、人間と人間を含んだ環境との対話の為のシステムを実践中。その他、西オーストラリア大併設のバイオアート研究センターSymbioticAでは医学、生物学を跨いだ芸術実践や触覚研究者との協働(テクタイル)なども行ってきた。近年の個展に、「空白に満ちた世界」(京都芸術センター, 2016)、グループ展に「科学と芸術の素」(アルスエレクトロニカセンター, オーストリア, 2015-16)、茨城県北芸術祭(常陸太田市エリア, 2016)など。