AMIT 2017

REPORTレポート

OUTLINE

AMIT 2017

丸の内を訪れる人々にメディアアートの最先端に触れる機会を創出し、若手アーティストに作品発表の場を提供することで、さまざまな出会いが生まれる場を提供してきたAMIT。4回目となる2017年は、Naturewiseをテーマに、都心でありながら緑が豊かな丸の内で人と自然との循環を考えるワンデイ・フェスとして開催しました。

Naturewiseは「自然に沿った」を意味する造語で、自然そのものが wise である(賢く、思慮深い)ことも含んでいます。自然とテクノロジーや都市との関係、さらには人間の中に存在する自然を、アーティストの作品を通して探り、自然の叡智を発見していく楽しさを体験していただきました。

お天気にも恵まれ、ショッピングやお食事で訪れた、たくさんの方に、若手アーティストたちの作品に触れていただく場となりました。また、展示作家がワークショップとトークセッションも行うことで、それぞれの作品をより深く鑑賞する機会となりました。

日時
2017 年 3 月 4 日(日)10:00 - 21:00
会場
丸ビル 1F マルキューブ(東京都千代田区丸の内 2-4-1)

EXHIBITION

EXHIBITION鳴川 肇《Paper Dome Oct 96》(2016)

マルキューブの巨大な吹き抜け空間に置かれた大きな球体が、三原聡一郎さんの小さな苔玉と対象をなし、印象的な展示となりました。ダンボールの平面を組み合わせることで球体ができることが一目でわかる展示で、たくさんの子どもたちが興味を示していました。

EXHIBITIONひらの りょう《ホリデイ》(2011 / カラー / 14'16"), 《河童の腕》(2009 / カラー / 6'00")

普段の丸の内の街では目にすることがない、SF的でありながらノスタルジーを感じさせるひらのりょうさんの不思議な作品に、ふと足をとめる方もたくさんいました。

EXHIBITION三原 聡一郎《空白のプロジェクト #3 – コスモス》(2013-)

お天気もよく、日当たりのよいマルキューブで苔玉は活発に動きました。小さな子どもたちから園芸好きの高齢者まで、たくさんの方に楽しんでいただきました。特に子どもたちが苔玉が動く瞬間を見ようと、一生懸命観察している姿が印象的でした。


WORKSHOP

WORKSHOPひらの りょうアニメーションワークショップ
<みんなでアニメーションをつくろう>

ひとりひとりがそれぞれのキャラクターをつくり、全員のキャラクターをアニメーションでつなげるワークショップを行いました。長時間の作業になりましたが、参加者のみなさんは集中して取り組んでいました。初めて出会った参加者が協力してひとつの作品を作り上げる楽しさを体験しました。

WORKSHOP三原 聡一郎
マイクロ苔玉制作ワークショップ

三原さんが採取してきた苔を使って、苔玉をつくりました。誰でも簡単に作れる苔玉、は子どもから園芸好きの方まで、たくさんの方に楽しく体験していただきました。つくった苔玉は持ち帰って大切に育てていただきました。

WORKSHOP鳴川 肇<地球をひらく>
ペーパークラフトワークショップ

地図を切り抜き、組み立てることで、平面から立体を組み立てること、そして立体を平面に移すことを体験しました。手のひらに乗るサイズの地球儀を使って、子どもから大人のまで楽しめる内容になりました。


TALK SESSION & PRESENTATION

自然とアート
モノへの共感、環境との協働

参加アーティストとディレクターによるトークセッションを行いました。
それぞれの作品を通してテーマである「Naturewise」について、理解を深めるきっかけとなる内容となりました。

時間
15:00 - 16:30
パネリスト
鳴川 肇(慶応大学環境情報学部政策・メディア研究科准教授)
ひらの りょう(映像 / アニメーション作家)
三原 聡一郎(アーティスト)
モデレーター
四方 幸子(メディアアート・キュレーター/AMIT2017ディレクター)
四方 幸子
三原 聡一郎
ひらの りょう
鳴川 肇